駄文を

昨日、司法試験界のアドバイスには普遍性はないということ書きながらも、
今日も私なりの勉強法を書いてみます。
あと3日なので、なんとか役に立つことを残しておきたいという思いもあるので。
どれほどの受験生の方がここを見てくださってるかわかりませんが。


※書いてみて見直してみましたが、めちゃくちゃ偉そうです。
気分を害されたくない方は見ないほうがいいです。


まず、択一。
択一については最近は知識だけでは合格できず、法的思考力が問われてるといわれますが、
択一だけに限っていえば知識だけで押しきることが可能だと思います。
(もっとも今年以降は択一合格だけでは意味がないという人が多いと思うので論文を見据えた勉強が必要ですが。)


民法で事案処理能力が要求されるといっても、4〜5行ごときの問題文で事案処理も何もないでしょう。結局、問題点は一つ、多くて二つですからそれを発見すれば知識をあてはめるだけです。問題点を発見する能力はやはり多数の問題にあたるしかないのでしょう。


刑法も択一六法で学説をおさえておけば、単なる知識問題です。
学説を覚えているのに問題が解けないというなら、学説の整理の仕方がマズいか、問題演習が足りてないかでしょうね。
私は一年目は大量の新作問題を解きながら問題文で学説を覚えるということもしていました。


憲法はやはり判例は必須ですね。百選判例はすべておさえるぐらいでしょうか。
すべての判例を本試験で出るような3〜4行で事案と判旨をまとめた教材(もしくは判例の引用が丁寧な基本書)があればいいのですが、なければ自分の頭の中で簡潔に判例をまとめてみると勉強になるでしょう。
条文の文言の丸暗記は労力の割に見返りは少ないのでやめたほうがいいと思います。
各条文に何が書いてあるか、その内容をおさえておけばいいです。
憲法は勉強しやすいので時間をかけがちですが、最近の憲法は水物のところがあるのであまり時間をかけず、その時間を民法の勉強にあてましょう。


択一六法(民法伊藤塾の情報シート,憲刑はLECの完拓を使っていました。)を何度を読み込み、問題演習をつめば択一は合格できると思います。余裕があれば民法については肢別本も有効だと思います。



論文について。
論文は複数回落ちているのでたいしたことはいえません。
ただ合格した年に気をつけていたのは原則、条文、趣旨から考える姿勢を見せることです。
これらの重要性については予備校も強調していますが、これを理念としては認めていても実際に答案を書くときに気をつけている人は案外少ないのではないかと思います。
私は本試験で各科目が始まるとすぐに問題文の余白に大きく「原則、条文、趣旨」と書いて
そこから離れないようにしました(私は答案構成をしないので余白が不要でした)。


それから「守りの答案」「コンパクトな答案」とよくいいますが、私にはよくわかりません。
嘘を書くのはよくないですが(嘘ばっかり書いていた私が言うのもなんですが)、
基本的にはすべての答案でベストを尽くすべきだと思います。
全科目Aでなくても受かるというのは、終わってしまったことを後悔しないという意味では正しいですが、答案を書いてるときはすべてAを目指すべき(さらに言うと1位答案を目指すべき)かと。目標を低く設定すると結果はそれより低いものになってしまいますから。


これに関連して気づいたことでも政策的に書かないというのもお勧めできません。
それが必須論点だった場合にダメージが大きいからです。
余事記載になってしまうおそれもありますが、論点落ちと余事記載ではどちらが減点されるかといえば前者だと思います。
(余事記載で論理矛盾になってしまうのはダメですが。)
私は去年の本試験でいえば、4ページにいかなかったのは憲法第2問、商法第2問のみです。
これはただ長く書けばいいというのではなく、あたりまえのこと(さきほど挙げた原則、条文、趣旨等)を丁寧に書くということです。論点については長々と理由を三つも四つも挙げていても評価は上がらないと思います。論点は一通り論述すれば、よほどのことがない限り減点されることはないと思います。


それから論文についても法的思考力うんぬんと言われますが、基本的には知識がベースです。
昨年でいえば商法第2問の「満期前遡求」刑訴第2問の「写し」については触れなくても合否には影響しなかったでしょうが、書けば周りと差がつく(もしくは差を挽回できる)と思います。私もこれらを書いたおかげで、差をつけることができたと思います。これらはどの基本書にも載っていることでマイナーといってもおさえておいた方がいいことは言うまでもありません。
現場思考という言葉に引きずられて、知識をないがしろにしないでください。
現場思考はすべての受験生がすることです。



最後に口述について。
ここは本当にいうことがありません。
一つだけ。
不合格だと思って合格だったというのはよくあることですが、
逆も十分ありえます。



ここまで長々と当たり前のことも、常識に反するようなことも書いてきましたが、昨日も書いたとおりこれは私にしかはてはまらない勉強法の可能性もあります。あくまで自分の方法を信じてやってくださいね。






これを見てくださってる受験生の方へ


私なんかでよければ、相談や質問があればできる範囲で答えたいと思いますので、
メールやコメント欄等で連絡ください。
体調だけには気をつけて、まずは択一を乗り切ってくださいね。